大阪・えん罪虐待今西事件で逆転無罪(大阪高裁)
2歳の娘を虐待死させたとして、傷害致死などの罪に問われ、一審で懲役12年の実刑判決を受けていた今西事件の今西貴大さんの裁判で、11月28日、大阪高裁(石川恭司裁判長)は、一審判決を破棄し、逆転無罪判決を言い渡しました。
事件は2017年、義理の娘にわいせつな行為をさせてケガをさせたうえ、頭部に強い衝撃を与えて死亡させたとして傷害致死や強制わいせつ致傷などの罪に問われていたものです。一審は、医師らの証言にもとづいて、女児の死因は頭部に強い力が加えられたためで、暴行が可能なのは今西さん以外に考えられないとされ、懲役12年の判決を受けていました。
今回の判決で石川裁判長は、女児に外傷の痕跡がなく、脳の深部に損傷を与えた方法について立証されていないなどとして無罪とし、虐待があった事実は認められないとして無罪を言い渡しました。