2008年4月25日号
 
 
  記念行事に全国から集う
80周年、盛大に祝う
記念講演とレセプション

 日本国民救援会の創立80周年を祝い、記念講演とレセプションが4月4日、東京・上野で盛大に行われました。

 穏やかな日差しのなか、会場となった上野・東天紅に、全国から会員をはじめ、事件関係者、弁護士、各団体の代表など約300人の方がたが続々と集まります。戦後の弾圧事件をたたかった被告や弁護士らも顔をそろえ、再会を喜び合い、握手を交わす姿も。

記念講演

 記念講演では、山田善二郎会長が、国民救援会が創立当初から、権力がつくり出す困難と対決して事態を切り開いてきた歴史を語り、「さらに強固な人権と民主主義のセンターを築こう」と訴えました。
 つづいて「九条の会」事務局長の小森陽一さんが憲法改悪をめぐる情勢についてふれ、「たった数十文字の憲法9条2項が、自衛隊の軍事力を外国で使えないように縛っている。9条を守ろうという世論を広げよう」と呼びかけました。

レセプション

 夕方からのレセプションは橋本のぶよさんが歌う、国民救援会のテーマソング「自由よ!」でスタート。自由法曹団団長の松井繁明さんと日本共産党衆議院議員の穀田恵二さんより挨拶を受け、全労連議長の坂内三夫さんの音頭で乾杯しました。
 3月に無罪判決を勝ちとった福岡・引野口事件の片岸みつ子さん親子がステージに立ち、「(獄中で)国民救援会に入り、みなさんに勇気づけられた」と時折声を詰まらせながらお礼を述べ、拍手に包まれました。事件関係者がステージに並び、代表して葛飾ビラ配布弾圧事件の荒川庸生さんが、「国民救援会はこれからももっともっと大きくなって私たちを守ってほしい」と訴えました。
 締めくくりは「自由よ!」を全員で熱唱しました。

 
  【学習資料】
冤罪のない裁判の実現を
裁判員制度の施行を来年にひかえて

裁判員制度に対する国民救援会の考え方

99.9%の有罪率―いまの裁判の問題点

裁判員制度の内容と問題点

司法制度の民主的改革めざし

 
  立川自衛隊ビラ配布事件
言論弾圧を容認
最高裁が不当判決

 東京・立川自衛隊ビラ配布事件に対し、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は4月11日、二審の有罪判決(罰金)を支持し、3人の上告を棄却する不当判決を言い渡しました。
 この事件は、2004年、立川市内の防衛庁(当時)官舎に立川自衛隊監視テント村のメンバー3人がビラを配布し、住居侵入罪で逮捕・起訴されたもので、一審の東京地裁八王子支部は、憲法に踏み込み、ビラ配布は「憲法が保障する政治的表現活動の一つ」であり、「民主主義の根幹を成すもの」であるとして無罪判決を言い渡しました。しかし二審・東京高裁は、管理権者の意思に反して立ち入ったことは住居侵入にあたると、形式的な判断で逆転有罪判決(罰金)を言い渡し、3人が上告していました。
 今回の判決で最高裁は、3人のビラ配布行為は、管理権者の防衛庁から被害届が提出されていることから被害は軽微なものとはいえず、その意思に反して立ち入ったことは「侵入」にあたると判断。
 さらに、憲法が保障する「表現の自由」も無制限に許されるものではないとし、本件ビラ配りを、管理権や居住者の私生活の平穏を侵害したことを理由に制限することを容認し、住居侵入罪の成立を認めました。
 しかし、今回の場合、「私生活の平穏の侵害」といっても、共用部分への立ち入りに過ぎません。このような理由で言論活動の手段が規制されることになれば、多くの市民の言論活動は大幅な規制をうけることになりかねません。
 国民救援会は今回の不当判決に対し、同日、山田善二郎会長名で抗議声明を発表し、「自衛隊のイラク派兵強行に反対する国民の運動が大きくとりくまれていたなかで、『戦争する国づくり』に反対する言論活動を抑えるために『住居侵入』を口実にして起こされた弾圧事件」であり、「最高裁が『憲法の番人』としての責任を自ら放棄し、政府に批判的な言論、表現活動に対する弾圧を正当化した二審判決を容認したもの」と厳しく批判しました。
 今回の不当判決を許さず、同じようにビラ配布を住居侵入罪とされ、現在最高裁でたたかっている東京・葛飾ビラ配布弾圧事件で勝利するために全国からの支援をお願いします。

〈抗議先〉〒102―8651 千代田区隼町4―2 最高裁第2小法廷・今井功裁判長

 
  山 形
ダム建設反対者を思想調査
県本部が県に抗議

 山形県が計画している「最上小国川ダム」建設に関連し、建設に反対している地元小国川漁協役員14人のダム計画に対する賛否の意思について、山形県が独自調査をして色分けをした報告書を国土交通省に提出していたことが発覚しました。
 この問題に対して国民救援会山形県本部は、県の調査は思想良心の自由、結社の自由を侵害する憲法に違反する行為であるとし、知事に対して反省を求める声明を発表し、3月25日には佐藤会長ら3人が県の河川砂防課を訪れ、声明文を手渡しました。

 
  守れ言論 活かそう憲法!
言論6事件が一堂に
市民集会に250人超の参加

 「守れ言論 活かそう憲法! 4・7市民集会」が4月7日、東京・弁護士会館で開催されました。この集会は、言論弾圧裁判をたたかっている6事件(*)の弁護団が主催したもので、会場は約250人の参加で埋まりました。
 はじめに、国公法弾圧堀越事件における公安警察の捜査の実態を映像で解説したビデオが上映され、各事件の弁護団より報告が行われました。
 つづいてジャーナリストの大谷昭宏さんと東京慈恵医科大学教授の小沢隆一さんが対論。大谷さんは「無罪を勝ちとることも大事だが、相手(権力)に『こんなことしなきゃよかった』と思わせることが大事。多くの国民が立ち上がり、こんなことを規制するのはおかしいんだとの声をあげ、それをやりつづけよう」と語りました。小澤さんは、「被告になっている人たちは、良心の権利を行使していると言いたい。みなそれぞれの人生のなかで培った思いをビラに託して行動されたと思う。そういう人たちを罰していいのか。こういう大きな世論を広げていきたい」と訴えました。
 堀越事件の堀越明男さんや世田谷弾圧事件の宇治橋眞一さんなど6事件でたたかう被告が次々と決意を表明し、最後に現在最高裁でたたかう葛飾事件の荒川庸生さんが、「一審は立川事件の逆転有罪のなかで無罪判決を勝ちとり流れを変えた。最高裁でまた流れを変えて、司法を蘇生させたい」と訴え、会場から大きな拍手が起こりました。